徳田酒店のワカサギの天ぷら&知多ハイボール


 なんでも、国産のウィスキーが超品薄状態らしい。2015年に朝ドラで「マッサン」が放送された時は、一時的に『竹鶴』が品薄になったのは知っていたけれど、他にもお酒の国際的な品評会(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)などで、国産のウィスキーが相次いで金賞を受賞したのが人気に拍車をかけたみたい。「〇〇12年」っていうからには、原酒を最低12年以上寝かせないとダメなんで、おいそれとすぐには出荷できないんですよね。12年っていったら、干支が一周するし、生まれた子どもが小学校を卒業する月日ですからね。まぁそれなりの歳月ですよ。
 今ではめったにしなくなったけれど、10年前くらいは週末の夜は一人でバーに行って、ウィスキーを飲むのが日課でした。1ヶ月くらい続けていたら、ウィスキーだってロックで飲めるようになりますよ。最初は、『ジャックダニエル』くらいしか名前を知らなかったから、それしか頼まなかった・・・というより頼めなかった。飲んでるうちに、バーテンダーのお兄さんが色々教えてくれて、ウィスキーの聖地と呼ばれるスコットランド・アイラ島の『ラフロイグ』とかね。すごいクセのあるやつを飲み始めたんですよ。あの独特の香りにハマっちゃう人もいるみたいなんですけど、個人的には「飲める」ようになった程度でした。で、国産もお勧めですよって言われて、『山崎』『白州』『響』『竹鶴』『余市』なんかをずらーっと飲んでいった気がします。まずはソーダ割で楽しんで、最後はロックで飲んでましたね。
 今思えば、かなり贅沢な飲み方をしていましたよ。だって、定番の『白州12年』も『響17年』も販売中止ですからね。『白州18年』や『響21年』のような、同じブランドでより熟成した原酒を使った商品は引き続きいけるみたいですけどね。いやはや、お目にかかれるかどうか・・・ですよ。
 そんな状況なので、居酒屋さんにもなかなか回ってこないんですよ。あるとすれば、昔から扱っていた実績のあるお店ってことです。徳田酒店は、その名のとおり酒屋さん(いまも配達してる!)ですからね、ラインナップは一通り揃ってました。ハイボールとひとえにいっても、『角』はいつも飲んでるんで、今日は『知多』にしてみました(こういう興味が品薄状態を招くのかもしれませんね)。
 でね、ウイスキーの原酒には、大きく分けて2種類ありましてね。大麦麦芽のみを原料とする「モルトウイスキー」と、トウモロコシや小麦・ライ麦・未発芽の大麦などを主原料とした「グレーンウイスキー」なんです。原材料だけではなくて製法が違うんで、似て非なるものなんですね。
 前者の「モルトウイスキー」は、単式蒸留器によって蒸留されていて、蒸留器の形や大きさでウイスキーの個性を出すことができるため、ウィスキー自体も個性が強く仕上がると言われています。後者の「グレーンウイスキー」は、連続式蒸留器で蒸留されて、短期間で一気にアルコールを濃縮するためのが特徴です。結果的に、原材料の風味が残りにくく、クリアな味に仕上がると言われています。
 「グレーンウイスキー」は、大量生産が可能なため、モルトウイスキーよりも価格が比較的お手頃なんですよね。世界で流通している多くのウィスキーが、複数の蒸留所の「モルトウイスキー」と「グレーンウイスキー」をブレンドした「ブレンデッドウイスキー」として売られる場合がほとんどです。
 でも、中にはシングルグレーン単品でも良い存在感を醸し出すやつもいて・・・それが『知多』なんですよ。ほのかに甘い香りがして、すごく飲みやすいです。きれいな黄金色で、うっとりしてしまいますね(笑)また一つ発見してしまいました。まぁこういうのも、楽しみの一つですよ。

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