みんなが働きやすい環境の作り出すには・・・?

 どこの組織にもリーダーがいて、職場では「上司」「上席」と呼ばれる存在がそれにあたります。日本の企業であれば、主任・係長・課長・部長・本部長・・・のような順番でキャリアを重ねていきます。階級が上に行けば行くほど、管下の社員数は増えることになりますね。

 これは食品工場においても同様で、現場作業員の上には部門ごとのリーダーがいて、各リーダーの上には工場長がいます。
あなたの工場(職場)では、従業員スタッフが安心して生き生きと働いていますか?

 ということで、今日のお題は『あるべきリーダー像』について、です。

 チームで仕事をする時に重要なのは、責任の所在はどこにあるのか。ありていにいえば、誰が責任を取るのかということです。
 急な受注によって、一日の生産能力を瞬間的に超えてしまったケースを想定してみましょう。

 最終段階で、殺菌後の冷却能力を超えてしまい冷却が不充分なまま出荷されてしまい、異臭クレームが出てしまったとします。
 この場合、責任は誰にあるでしょうか?たしかに、最終の冷却温度を守らないまま出荷してしまった担当者は一時的に責められるのは仕方ががないといえます。
 とはいえ、そもそも生産能力以上に受注してしまったことが原因ではないでしょうか?冷却の担当者からすれば、決められたとおりに温度管理を行うと、今度は出荷時間に間に合わなくなって欠品を起こしてしまいます。それはそれで問題でしょう。
 責任は、受注してしまった生産管理の方か?それとも、製造部の方なのか?どちらにも相応の言い分があるため、平行線になってしまいそうです。

 私は、こういう時にこそ、一時的とはいえ工場の能力を超えて受けてしまったことを、工場長自らが反省して責任を取らなくてはいけないのではないかと考えます。
 工場長が「悪かったのはおれだ」と潔く責任を取るならば、次からは現場の方から意見がもらいやすくなるのではないでしょうか?「こうすれば問題がなくなります」「もっとこうすると生産能力があがります」といった知恵が聞けるようになります。
 反対に、工場長が犯人探しに没頭するならば、それはトカゲの尻尾を切りに過ぎません。担当者を処分などしてしまうと、従業員スタッフはいとも簡単に職場を離れていってしまうでしょう。退職まではいかなくても、言われたことだけをこなすだけの指示待ち人間を大量に生む温床を作り出します。

 「〇〇(上司)が引っ越しをするから、今度の日曜日に引っ越しの手伝いに行くんだ」とか、「〇〇(上司)はワインが好きだから、今年の歳暮は上等なワインを贈ろう」と思われるのは決して悪いことではありません。ゴマすりではなく、慕われているのなら歓迎されるべきことでしょう。
 しかし、それはあくまでも職場の雰囲気がうまくいっていてのことです。生産量が急に増えて夜通し製造しなければならなくなった時、休日にどうしても出勤しなくてはいけなくなった時・・・あなたの部下はあなたのために仕事をしてくれるでしょうか。
 あなたが普段から、「俺が責任をとるからしっかりやってこい」と言っているか、それともトカゲの尻尾切りをしているだけなのか、こういう時に現れるのだと思います。

≪衛生管理・品質管理でお悩みの食品製造業・飲食店のオーナー様必見!「衛生管理・品質管理のポイント」を解説したレポートを進呈中です。≫

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です