おいしい生ビールって何?


 飲み屋さんに行くとたいていの場合、席に着くや否や「お飲み物どうしましょう?」って聞かれますよね。「生中!」とか「とりあえず生で!」なんて受け答えが定番ですね。ところが、たまに「ビールください」って言った時に、「生でよろしいですか?」と聞き返されたことってありませんか?ということは、生じゃないビールがあるってことですよね・・・

 ということで、本日のお題は『生ビール』について、です。

 結論からいいますと、「生ビール」とは、加熱や殺菌処理の工程を行わないビールのことを指します。これって実は、昔の製法の名残りなんです。逆に今のビールは、製造の最終段階で熱処理は行なわず、濾過(ろか)処理をしています。
 かつては、濾過しても残る酵母や酵素のカスを殺菌するために、加熱して長期保存できるようにしていたんですね。でも、時間が経つにつれて濾過技術が向上されて、今となっては加熱しなくとても、酵素や酵母を十分に取り除くことができるようになったんです。

 逆にいうと、現在のビールはすべて生、ということになりますね。
 『クラシックラガー』や『復刻ラガー』など、あえて昔ながらの熱処理で作っているビールもありますけど、缶であれビンであれ、中身は実は「生ビール」なんですよ。製法によって、苦みやコクが若干違うからビール党には楽しくてたまらないでしょう。居酒屋でもたまにその話題で飲んでるオジサンたちがいますよね(笑)

 それなら、お店で飲むジョッキビールと、家で飲む缶(瓶)ビールの味はいっしょなの?って話になるわけですけど、これはね~実は違うんです。その理由は、泡と温度管理にあります。

 ビールが一番美味しく感じられる温度は、6度前後と言われていて、夏は6度よりやや低めで冬はやや高めになります。実はこの温度を保っているのが、ジョッキの中でプクプクいっている白い泡なんですね。
 サーバーから出てきたビールは、サーバーの中で適温に保たれているので、ジョッキの中に適温の状態のままビールが注がれた後は、泡が蓋をしてくれるとういワケなんです。要するに、白い泡が断熱層の役割をはたして、ジョッキ内のビールがぬるくなるのを防いでくれているのです。
 これが缶(瓶)ビールになると、一転して温度管理が非常に難しくなります。冷蔵庫などで冷えすぎていたり、飲んでいるうちにつかんだ手の温度で徐々にぬるくなっていってしまうのです。この辺りの温度変化が、味や風味の違いとなってでてくるのだと思いますね。

 もちろん、それは理屈上の話です。お酒の味は、飲む場所・飲む相手・つまむ肴なんかで変わりますよね。あなたにとって、お気に入りの一杯を見つけてください!

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