リスクヘッジより、リスクテイク。

2020年夏の甲子園の開催中止が決まりました。新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、春のセンバツが取り止めになったのは記憶に新しいと思いますが、夏も中止になりました。今までで中止になったのはわずか2回だけ。大正7年の米騒動の時と、昭和16年の世界大戦の時です。だから、戦後でいうと初めての開催中止になるんですね。

世間からすれば、「まぁ仕方ないことだよなぁ。また来年」となるのかもしれませんが、高校生(特に3年生)たちからすれば、言葉にできないくらいショックな出来事だと思います。僕が当事者だったら、たぶん納得してないと思う。

甲子園というのは野球人からすれば憧れの場所で、小さい頃からそこを目指して、暑い日も寒い日も脇目もふらず練習をしているんですよね。強豪校になれば、親元を離れて寮生活を送る子もいます。何のために今まで辛い練習に耐えてきたのか・・・彼らの気持ちを察するとかける言葉が見つかりません。

僕は、普通に開催したら良いのにと思うんですよ。もちろん、野球だけじゃなくて他の競技も含めて。

なんかね、この数ヶ月間みていると、新型コロナウィルスにたいして、過敏に反応しすぎているきらいがある気がしてならないんですね。「死者がでてる!」と言うかもしれないけれど、その数は777人(5/21時点)です。それにたいして、インフルエンザで亡くなる人は、毎年3,000人を超えています。(ちなみに、コロナウィルスもインフルエンザウィルスも、風邪ウィルスの中のひとつです)

僕からすれば、夏の盛りに炎天下の中で試合をする方がよっぽどだと思うんですけどね。観客も同じ。僕もここ数年連続で試合を観に行っていますが、まぁ選手より観客の方が熱中症で運ばれていっていますよ。それで何か問題になってます?「ブラスバンドの音がうるさい」って苦情が近所からあったのは記憶にあるけれど・・・。

それに、屋外でしかも接触の少ないスポーツなんだから、普通にやったら良いんじゃないの?「移動や宿泊先での感染リスクが・・・」というのかもしれないけれど、全てにゼロリスクを求めていたら何もできなくなる。(来年のオリンピックは中止するのね?)

高野連という組織にとって究極のリスクヘッジは「開催中止」なんだろうけど、それに伴う代償は大きい。そうではなくて、ウィルスは存在するという前提で、リスクテイクをして例年通り開催したら良い。その選択を頭ごなしに否定する人たちは一部に存在したとしても、賞賛する声の方が多いのではないだろうか。

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