3月になって、そろそろ大学入試の結果が出揃った頃だと思います。残すところいえば、センター後期日程くらいでしょうか。僕はセンター試験を受験しなかった人間なので、よくわかっていないのですが、前期で2月下旬、後期で3月中旬だったように記憶しています。
先週末、大学時代の恩師と食事をしていた時に話題になったんだけれど、私立大学の入試状況がかなり厳しい様相を呈しているとのこと。誰にとって厳しいかというと、それはもちろん受験生にとってです。
僕が受験したのは2001年だったけど、それより少し前くらいから、「これからは大学全入時代だ」なんて言われてたのですよ。少子化で受験者数そのものが減るから、誰もが大学に入れるようになるという理屈です。まぁ普通に考えたらわかるように、(希望している)大学に入れるかというのと、(どこでもいいから)大学に入れたら良いっていうのとは全く違う話ですよね。後者の人って、あんまりいないんじゃないのかなと思います。
単純に、人気校には出願者が殺到するから、余計競争は激化するだろうってワケですね。全入時代とはいえ、競争はやはり付いてまわるんですよ。
それに拍車をかけているのが、2016年から段階的に始まった『入学定員管理の厳格化』なのです。どういう内容かというと、収容定員8,000人以上の大規模な大学では、昨年から入学者が定員の1.1倍以上になった場合には、国からの助成金をゼロにするよというペナルティが文部科学省から科せられているんです。
僕も私大卒なのでわかるのですが、1学年1学部の定員は一応あるんですが、今まではけっこう多めに入れていたんですよね。データが手元にないので僕の感覚になるんですが、定員300名としたら320,330名くらいは入れてたんじゃないでしょうか。ということは、合格者の数でいうと、もっと多かったはずですよね。合格者でいうと、360名くらいはだしてたんじゃないのかな。ここから1割くらいの辞退者が出て、実際の入学者になる計算です。
1人でも多く入れておいた方が経営上良いですからね。なんせ、私大文系で考えたら、1人500万くらいの売上ですからね。10人増えたら、5,000万プラスってことですよ。
ところが、先のようにお上から厳しくチェックされ始めると、大学側もスルーしておくわけにはいきません。放っておいたら、助成金をゼロにされてしまうんですから、それは必死になりますよ。実際、早稲田大では、2016年~2018年の2年間で合格者が3,444人も減っているし、明治や立教・青山学院などでも2,000人以上減らしているみたいです。こうなると必然的に、各大学の倍率が上がるというわけです。
実力のある子にとっては全然関係のない話ともいえるけど、一方で大学入試って良くも悪くもその後の人生を左右するくらい、大事なイベントだと僕自身は思っています。ぶっちぎりではなくて、ぎりぎりのボーダーライン上にいる子にとっては死活問題です。早く動いて、実力をつけるほかないということですね。
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