聖地巡礼


 まぎれもなく、吾輩はジロリアンである。大学時代に『ラーメン二郎』という食べ物に出会ってから、20年近く経とうとしているが、忘れた日はない。ラーメン二郎はラーメンではなく『ラーメン二郎』というラーメンの中の一つのジャンルであり食べ物だ、という話を耳にするが、全くもってそれは否定しようのない事実なのだよ。

 転勤で大阪に引っ越してきて何が辛かったかといえば、『ラーメン二郎』と『伝説のすた丼屋』の二大巨頭が関西にはまだなかったこと。東京出張の際には、必ずどちらかを食べて帰ってきていたのです。
 今となっては、すた丼は梅田と難波にそれぞれできたし、『二郎インスパイア系』と称されるラーメン店はここ数年で一気に増えたので、僕の胃袋が寂しさで満たされることはなくなったわけです。とはいえ、やっぱりどこかでアレンジされてる感は否めません。もちろんそれが悪いという意味ではなくて・・・

 今回の東京出張の目玉の一つは、『ラーメン二郎 三田本店』の訪問だったのです。(ちなみに三田。兵庫では「さんだ」と読みますが、東京では「みた」と読みます)
 17時開店の30分くらい前に行ったのに、すでに10人超が並んでいる。次々と吸い寄せられるようにジロリアンたちが集まってきて、あれよあれよという間に20人30人となっていったのです。

 三田の象徴といえば慶應義塾ですが、ラーメン二郎も負けていません。この日の三田キャンパスは冬季休み中ということもあって人影がまばらだったので、結果的に二郎の列の方が人が多かったわけです。

 地図で上から見るとわかりやすいのですが、三田本店はヘンテコな作りのお店なのです。出入口が3方向あって、何かをするには店員が動くのではなく客が動くシステムはとてもすばらしい(笑)「両替お願いしまーす」「こっちに周ってきてください」というように、普通のお店ではあまり見かけない光景を眺めることができました。

 この日、ニンニクを入れなかったのは弱気になったわけでも、胃腸の調子が悪かったからでもなく、少し大人になって「マナー」という常識を身に付けたからです。次の日何もなかったら、迷うことなく「ニンニクマシマシ(にんにく多め)」にしてましたよ(泣)
 それでも、さすがに旨い。まさに本店の味。ここから全てが始まったんだと思うと、食べていて感慨深くこみ上げてくるものがありました。決して吐きそうになったわけではありませんので、あしからず。

ジロリアンの聖地、ラーメン二郎 三田本店の場所はこちら

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