命を守るための避難の仕方

6月下旬になって、近畿地方がようやく梅雨入りしたと思ったら、今度は九州地方(特に南の宮崎県や鹿児島県辺り)で大雨が降り続いています。もともと、雨の多い地域なのはわかってはいたけど、総雨量が昨年(2018年)の西日本豪雨を超えるおそれもあると聞いてビックリ!何せ、1ヶ月の雨量が数日で降るんだから、ものすごい量の雨ですよ・・・
気象庁が緊急で会見を開いて、特別警報を待たずに、身を守るために早めの避難をしてくださいと言ったのだから、事の重大さが伝わってきます。

僕の住んでいる大阪は、比較的災害級の台風や大雨が少ないんだけれど、それだって昨年の台風は身が縮まるような思いをしました。危険が近づいているというニュースを見たり聞いたりしたら、災害への備えをもう一度確認しておくべきです。
自治体の避難情報を待つのではなくて、身の危険を感じた場合には、近くの小中学校の体育館や公民館といった「指定緊急避難場所」に早めに避難したいものです。自分で情報を取りながら、自分の命は自分で守る行動が必要です。

今回の九州のニュースを紐解く中で、避難せよ!と一口に言っても、いくつかやり方があることがわかったので、書き留めておこうと思います。

避難には『水平避難』と『垂直避難』がある

水害の避難は、大きく2つあります。1つは、指定された避難場所へ行く『水平避難』。もうひとつは、すでに浸水が始まってしまった際など、横の移動が難しい場合、自宅の2階などに移動する『垂直避難』になります。こちらは、縦の移動ですね。
基本的には、指定の避難場所などの安全とされている場所へ水平避難を行います。ここで大事になるのが、各自治体のハザードマップになります。
過去に起きた川の氾濫や土砂災害を教訓にして、相対的に安全な場所をいろんな集落ごと・川ごとに把握しているのがそれになります。平時からハザードマップを参照して、各家庭で安全かつ速く避難できる経路や避難先を相談しておくのが大事ですね。
水平避難の際は隣近所にも声をかけ、単独行動は避けましょう。狭い道・塀ぎわ・川沿い・ガード下・崖の近く・堤防などは危険が増しますので、そこには近づかないように避難します。

緊急性がある時は「垂直避難」に切り替える

垂直避難とは、災害時に身に危険が迫っているが、安全な場所まで避難する時間がない場合、安全な場所と空間を確保するために上下垂直方向に避難することを言う
避難所へ行く方が危険な場合は、自宅のより高い場所で救助を待った方が正しいケースがある
水平避難の途中で間に合わないと思った場合は、丈夫な建物の高層階(津波避難ビル等)に緊急的に垂直避難を行いましょう。
■その時々のケースに合わせて避難方法を選択しよう
想定される浸水の程度、避難するタイミングに応じて、最も適切な方法をとってください。
「すでに外に出ることが危険な場合には、家の中でも2階や崖の反対側などのより安全な場所に退避するなど、身を守るため最善を尽くしてください。」
自主防災組織では避難時の活動方法を事前に協議しておくことが、それぞれ望ましい。地震と同様、避難は原則として徒歩が望ましい
■その他、避難の際の注意事項
夜になる前に早めの避難 台風の接近や、大雨が夜に予想されているときは特に注意が必要です。暗くなって大雨の中の避難は危険
伊勢湾台風の際に避難した人のアンケート結果では、浸水深が大人の男性で0.7m以上、女性で0.5m以上の場合に避難が困難
はん濫した水の流れは、勢いが強いので水深が膝程度になると大人でも歩くのが困難になります。緊急避難として、高い堅牢な建物にとどまることも選択肢の一つ
避難勧告が発令されたり、発令前でも危険が高まったと判断されたりしたら、ためらわず避難を始めましょう。
可能な限り複数人で避難する・浸水している場合は、傘などの棒を使って地面を探りながら避難する・マンホールや側溝付近は大変危険
お年寄りなどの避難に協力 お年寄りや子供、病気の人などは、早めの避難が必要です。近所のお年寄りなどの避難に協力しましょう。

どうか、大雨の被害がこれ以上広がりませんように!

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