震災から8年が経ちました。8年が早かったか遅かったか、それはよくわからないけれど、時間が経ったということは事実ですね。一瞬にして一辺に大切な人を失った人たちの悲しみは、到底理解することなどできません。「行ってきます」といつものように家をでて、そのまま二度と帰らぬ人となる・・・筆舌に尽くしがたい思いです。
この8年の間に変わったことといえば、通信手段でしょう。今でこそ主流、というより必須のコミュニケーション手段になったのが『LINE』でしょう。すでに日本では7,800万人が利用されているんですって。
僕が実際にそうだったように、先の東日本大震災では電話が不通になってしまい、何度かけても話中の状態でした。震度5強の千葉県北東部にさえ、つながるまでに2,3日かかったように記憶しています。
その一方で、大勢の人がメールやTwitter・FacebookなどのSNSは使って、安否確認をしていたんですよね。TwitterやFacebookは、自分や周辺の情報を瞬時に世界中に発信することが可能なら、メッセージ機能を使ってユーザー同士個別に連絡を取り合うことも可能なので、電話回線がダメになってしまった代わりに重宝されたのです。結果的に、SNSが震災時の安否確認に役立ったという、世界初の事例として注目されることとなりました。
スマホが普及したおかげで、今でこそLINEがコミュニケーションツールの中心になっていますが、震災直後はまだLINEは生まれていなかったんですよね。正確にいうと、システムはある程度できていたんだけれど、リリースされる直前に震災が起きたんですよね。本来は、登録したユーザー同士で写真をやり取りアプリを想定していたそうですが、先のようなSNSのメッセンジャー機能としての需要があることがわかると、そこからメッセンジャーアプリとして軌道修正して、震災から3か月後の2011年6月からサービスを開始をしたのです。
震災直後ということもあって、相手がメッセージを読んだことがわかる、言い換えれば相手の無事を確認できる「既読」機能も搭載したんですよね。「既読スルー」「既読無視」なんて言われることもありますが、元々は相手の安否確認を行うためのものだったんです。
ところで、みなさんは相手の連絡先ってどの程度ご存知でしょうか?自宅の固定電話、携帯、メール、SNS・・・手段はたくさんあると思うのですが、「LINEしか知らない人」あるいは「携帯しか知らない人」って、けっこういるんじゃないでしょうか?
東日本の震災ではSNSが大活躍しましたが、反対に全く使い物にならなくなる場合も考えられますよね。ネットワークの通信障害や、アプリの不具合が起これば、たちまち使用できなくなってしまうのです。
震災から8年・・・コミュニケーションの手段もあらためて見直しておきたいですね。
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